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生きる 〜 苦しみや哀しみと闘う人々へ 〜 ■ あなたに届くかもしれない 〜 Message No, 008 ■ | ||
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Message No, 008. To: KURUKANA Mailing List <e_ikiru@freeml.com> Subject: 脳天気と明るいは違う 以前ある方から『なぜ君はそんなに明るいのだ』といわれたことがあります。ある方というよりも、これはとても多くの人からいわれることです。そういう時には大概“性格だから”と適当に応えます。それはある面においては正しいです。自分は実に得な性格を母から譲り受けたのだと思います。母も僕のようにとても明るい性格です。僕の性格は母譲りです。 しかしその応え方は、多くの面において誤りです。本当に“性格だから”こんな心境でいられるのでしたら、恐らくその人は並大抵の神経の持ち主ではないでしょう。しかしそれは大抵、悪い意味において使われる言葉だと思います。“明るい”と“能天気”は、明確に別のものです。 詳しい話をすると長くなりますので、ここでは割愛させていただきます。僕が今まで闘病を続けてこれたのも、またこれからも続けてゆこうという心を持っているのも、それも総て家族の支えと愛あってのことです。そして、そこから生まれてくる僕の“信念”あってのことです。だから僕は、このような状況でも(端から見るからには)明るくいられる。この応え方が、より適切であると思います。 この病気にかかった多くの人は“なぜ自分が”と苦悩します。それは僕もそうでした。僕もこの病気の発症を知って1ヶ月以上の間 、自分が白血病であることを自覚できませんでした。医師からは最初の入院後間もなく白血病の告知を受けました。耳では“聴いて”いても頭では“理解”できなかったのです。本当に“自分のこと”として捉えられなかったのです。どこか人事であるかのように1ヶ月以上が過ぎて、やっと“自分のこと”なのだと理解しました。それも、さんざんに苦しすぎる副作用の洗礼を受けた後にです。 僕はこのことに何ヶ月もの間苦悩しました。僕の病気は10万人にひとりともいわれています。それなのに“なぜ自分が”白血病なのかと。そして僕は分子生物学の分野を独学で少し勉強し始めました。一見すると白血病と分子生物学とは何の脈絡もないように思われます。ですが、根底の部分でつながっていると僕は解釈したのです。そしてそれは、昨今の遺伝子の解明と白血病の解明が進むにつれて、徐々につながりを明らかにし始めています。 分子生物学というのは細胞を構成するたんぱく質や遺伝子に関する学問です。そしてこのことが、“なぜ自分が”という僕の苦悩を解決してくれるひとつの道筋となりました。つまりは自分の病気のルーツを多少なりとも知ることができたのです。医師からは白血病になったのは『全くの原因不明』と告げられました。しかし『原因不明』のその言葉だけでは自分はとうてい納得できませんでした。原因があって結果がある。この摂理に従った原因が自分の病気にも必ずあるはずだ。その考えをもとに僕は自分なりに納得のいく筋道を考えました。そしてその結果、自分の中で納得のいく応えをだすことができました。そして僕はこれでまたひとつ、自身の中において筋道を立てることができた。このように、決して“性格だから”僕は今のような考え方をするようになったわけではありません。この“探求”と“発見”を延々と積み重ねてきたからこそ、今の自分があるのです。 頭ではそのように考えられるようになったにしろ、頭と心は別の場所にあります。心はちょっとした衝撃でも崩れそうになる時があります。この前もそうでした。ほんの些細な何でもないようなことでも、急に心が脆くなって崩れそうになるときがあります。崩れそうにはなっても、崩れていないから今の自分があるわけですけれど、決して、その時の心の状態、心境はよくありません。また、そうなって楽しいはずもありません。 心は砂上の楼閣のようなものなのだと思います。『砂上の楼閣』というのは中国の古い言葉で、砂の上に建っている塔という意味です。要するに、危ういものの例えです。今の僕の心と身体も、それと似たような状況にあるのだと思います。少し熱がでたらぐらぐらと身体が揺らいで、それによって心も揺らいで。何か悪い知らせがあればゆらゆらと心が揺らいで、それによって身体もぐらぐらと揺らいで。何時も、何かしらに脅かされています。 心と身体は、本当によく影響しあっていいると感じます。今更ながら、それを実感し直しています。 |
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